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20080511~ 13と7と11の倍数の論理積は13と7と11の積の倍数である。 和ァ・・・
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暇だから某所になんとなく書いたけど、せっかくなので残しておこうかなと。



速度の2乗に比例する空気抵抗を受けながら落下する運動の運動方程式

mdv/dt=mg-cv2


(微分方程式)を2時間以内に解きます!
m:質点の質量、定数
g:重力加速度、定数
c:速度の2乗に比例する空気抵抗の係数、形状に依存する定数
v:落下速度、下に向かってプラスとする、関数
t:落下からの経過時間、変数
d/dt:時間微分
xn:xのn乗

v2の係数が邪魔なので移項する
(m/c)dv/dt=mg/c-v2
v2のマイナス符号が邪魔なので符号を反転する
-(m/c)dv/dt=-mg/c+v2
積分しやすいように移項する
dv/(v2-mg/c)=-(c/m)dt

右辺を積分する
右辺=-(c/m)t+A
Aは積分定数

左辺を積分したいが、このままではできないので
1/(v2-mg/c)をB/(v+√(mg/c))+D/(v-√(mg/c)) ①
の形にしたい
BとDを決定する
①式を通分すると
Bv-B√(mg/c)+Dv+D√(mg/c)/(v2-mg/c)になり
この分子を1と等しくしたいので
Bv+Dv=0
-B√(mg/c)+D√(mg/c)=1
の連立方程式を解く
vが0でないとすると1つ目の式から
B=-Dなので
2D=-2B=√(c/mg)
である。

つまり
1/(v2-mg/c)=(√(c/mg))/2×(1/(v-√(mg/c))-1/(v+√(mg/c))
を速度vで積分すればよいので
(√(c/mg))/2×(ln(v-√(mg/c))-ln(v+√(mg/c))
=(√(c/mg))/2×((ln(v-√(mg/c))/(v+√(mg/c)))
になる。
lnはe≒2.718を底とした対数(自然対数)

積分定数は右辺で1つ設けたのでここでは不要。


左辺と右辺をつなぐと
(√(c/mg))/2×(ln((v-√(mg/c))/(v+√(mg/c)))=-(c/m)t+A
(√(c/mg))/2を移項して
(ln(v-√(mg/c))/(v+√(mg/c))=-2t√(cg/m)+A
両辺のeによる指数を取って
(v-√(mg/c))/(v+√(mg/c))=Ae-2t√(cg/m)

ここで初期条件から積分定数Aを決定しておく。
t=0で質点が落下し始めるのだからこのときの速度v=0であるので
t=0とv=0を代入すると
-1=A
なので
(v-√(mg/c))/(v+√(mg/c))=-e-2t√(cg/m)
これをさらにvをtで表すように整理すると
(v-√(mg/c))=-(v+√(mg/c))e-2t√(cg/m)
v-√(mg/c)=-ve^-2t√(cg/m)-√(mg/c)e-2t√(cg/m)
v(1+e-2t√(cg/m))=√(mg/c)(1-e-2t√(cg/m))
v=√(mg/c)(1-e-2t√(cg/m))/(1+e-2t√(cg/m))
v=√(mg/c)(et√(cg/m)-e-t√(cg/m))/(et√(cg/m)+e-t√(cg/m))
v=√(mg/c)sinh(t√(cg/m))/cosh(t√(cg/m))

v=√(mg/c)tanh(t√(cg/m))

が答え。

tanhはハイパボリックタンジェント関数というもので、関数の中身が無限大になると関数が1に漸近していく関数であり、(-∞では-1に漸近す)
関数の中身が小さいときは比例に近似できる関数であるので、

空気抵抗cが質量mに対して小さい場合は比較的長く「時間に比例して速度を増していく」が、空気抵抗が質量mに対して大きい場合は比較的短い間に√(mg/c)で与えられる最終速度に落ち着く
ということを意味している。

 


(参考)
ハイパボリックタンジェントはハイパボリックサインsinhをハイパボリックコサインcoshで割ったもので
ハイパボリックサインとハイパボリックコサインの間には
ex=coshx+sinhx
という、
通常の三角関数sin、cosにおけるオイラーの式
eix=cosx+isinx
に類似する関係が成り立つ(iは2乗すると-1になる数)
sinh、cosh、tanhを合わせて双曲線関数と呼んでいる。

coshxは(ex+e-x)/2で定義され
sinh(x)は(ex-e-x)/2で定義されるので
関数の中身が大きくなると、どちらも第1項目が支配的となり、ほぼ単純な指数関数に近似できる。
よって、sinh/coshであるtanhは1にジェンキンするわけである。
また、coshは偶関数(グラフにするとy軸において線対称)、sinhは奇関数(グラフにすると原点対称)であるので、偶関数を奇関数で割ったtanhは奇関数となり、原点対称である。




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