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20080511~ 13と7と11の倍数の論理積は13と7と11の積の倍数である。 和ァ・・・
[4321] [4320] [4319] [4318] [4317] [4316] [4315] [4314] [4313] [4312] [4311]

とりあえず無矛盾なだけでなく、波動関数もちゃんとつながって大丈夫そうなので、掲載します。


x=aからx=bまで、ポテンシャルU=U0で、そのほかはU=0のトンネル障壁があったとして
そこにE<U0のエネルギーでやってくる自由粒子のトンネル効果の反射と侵入と透過について書きます。


波動関数Ψは、x<aをⅠ、a<x<bをⅡ、b<xをⅢとして
Ψ1とΨ2とΨ3に分けることができます。

このΨ1とΨ2が、x=aでΨの0階と1階微分両方が連続
また
Ψ2とΨ3もx=bでΨの0階と1階微分両方が連続

というコーシー境界条件を満たしている必要があるそうなので

この条件を解きます。

領域ⅠではE>Uなので、Ψ''+Ψ=0の形の微分方程式を解くことになります。

Ψ1=Aexp(ikx)+Bexp(-ikx)

です。

領域ⅡではE<Uなので、Ψ''-Ψ=0の形となるので、指数の肩は純虚数ではなく実数となり
Ψ2=Cexp(k1x)+Dexp(-k1x)

です。
ここでAとCは進行波、BとDは反射波を意味しています。

領域Ⅲでは反射を考慮する必要がないため、進行波

Ψ3=Fexp(ikx)

のみの自由粒子となります。

x=aにおいて

0階微分
Ψ1(a)=Aexp(ika)+Bexp(-ika)=Cexp(k1a)+Dexp(-k1a)=Ψ2(a)

と、1階微分
Ψ'1(a)=ikAexp(ika)-ikBexp(-ika)=k1Cexp(k1a)-k1Dexp(-k1a)=Ψ'2(a)

が成り立っていなければなりませんし

x=bにおいても

0階微分
Ψ2(b)=Cexp(k1b)+Dexp(-k1b)=Fexp(ikb)=Ψ3(b)

と、1階微分
Ψ'2(b)=k1Cexp(k1b)-k1Dexp(-k1b)=ikFexp(ikb)=Ψ'3(b)

が成り立っていなければいけません。


4本の式に対して、A、B、C、D、Fの5つの変数になってしまいました。
そこで、4本の式全部をAで割り算し
B/Aを新しいB
C/Aを新しいC
D/Aを新しいD
F/Aを新しいFと定義しましょう

そうすると、以下のような連立方程式もとい行列方程式が成り立ちます。


この左辺の4行4列の行列の逆行列を、両辺に左から掛け算すれば、ただちにB、C、D、Fは求まるのですが
解析的な計算だと大変なので、クラメルの公式を使いましょう。

まず、4変数に共通する分母を求めます。

先ほど左から逆行列を掛け算しようとした行列の行列式そのものなので

こうなります。
2行1列目を消せば、掃き出し法がつかえそうなので、
2行目に、ikを掛け算した1行目を足して、2行目に代入しましょう。

②←②+ik①



そうするとこうなるので、
今度は3行3列目を消したら掃き出し法がつかえそうです。
なので、3行目から、ikを掛け算した2行目を引いて、3行目に代入しましょう。

③←③-ik②



そうすると結局、分母はこのようになります。
分母=exp{ik(b-a)}[2(k^2-k1^2)sinh{k1(b-a)}+4ikk1cosh{k1(b-a)}]



それでは次はBの分子を求めます。
Bは「1行目」なので、4行4列の「1列目」を、右辺の縦ベクトルと置き換えると、求めることができます。


先ほどの分母同様、
②←②ik①
をしたあと、
③←③+ik②
をしていき


B→2exp{ik(a+b)}(k1^2+k^2)sinh{k1(b-a)}

を得ます。


次に、諸事情でFから計算していきましょう。

Fは「4行目」なので4行4列の「4列目」を置き換えます。



F→4ikk1
となりました。

実はこのBとF、ただ順番に文字を当てはめて、エネルギーであるEを抜かしただけなのですが
偶然にもBack(反射波)とForward(透過波)というダジャレになっておりまして

反射波の絶対値の2乗と透過波の絶対値の2乗を足すと、必ず1になるので、検算に向いているのです。
入射した波は反射するか透過するかどちらかしかないからです。

|B|^2+|F|^2=1


なので、分子は

exp(iなんちゃら)は無視して


分母もexp(iなんちゃら)は無視して、
せっかく分けた実部と虚部の2乗同士を足しましょう



この、上から下を引いてゼロになっていればいいわけですから
k1^2とk^2をそれぞれX、Y
双曲線関数の中身は全部同じなので、chとshに略記しますと

これの上から下を引きますと、第1項がまず消えます。


残りがこうなるので、4で割ってしまいますと

ch^2-1-sh^2

となります。これは、双曲線関数バージョンのオイラーの公式がありまして
ch^2-sh^2=1

となっているので、恒等的にゼロだとわかりました。

つまり、|B|^2+|F|^2=1が証明されました。


つづく

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