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20080511~ 13と7と11の倍数の論理積は13と7と11の積の倍数である。 和ァ・・・
[1013] [1012] [1011] [1010] [1009] [1008] [1007] [1006] [1005] [1004] [1003]
困りましたね、非常にダルいです
こんなことなら二度寝しなきゃよかったです
あと30分寝れば12時間睡眠だったです




先日、アナログ時計を目撃しましてね

12時15分ごろだったんですよ

12時15分って、時針と分針が微妙に90度じゃないじゃないですか

分針が90度動く間に、時針も少し動いて分針に追いつくので
90度の関係がなりたつのって、15分よりもう少しあとなんですよね


じゃあいつなのよ?
時計の針をくるくる回して実験したかったのですが、アナログ時計が見つからないので、計算してみました。


午前中の12時間の中で、時針と分針のなす角が90度になる時刻はいくつあって、いつなのか?
という問題を作成します


まず
分針は1時間で1回転して、

時針は12時間で1回転しますよね→これは1時間で360/12=30度回転することを意味します

ということは、分針の回転角度をθ1、時針の回転角度をθ2とすると

条件としては、針の回る速さとしての方程式
dθ1/dt=360[°/h] ①
dθ2/dt=360/12=30[°/h] ②

という関係と、

θ1-θ2=±90[°]
という関係が成り立ちますよね

ただし、θ1-θ2が360°を超える可能性もあるため、より一般的には

θ1-θ2=±90+360n[°]
nは整数

とする必要があります。

式①と②は微分方程式なので、この微分を外しておくと

θ1=360t+C1
θ2=30t+C2

となります。一番簡単な微分方程式なので、ただ積分するだけのものです

積分定数のC1とC2はそのままθ1とθ2の初期値なので、C1=C2=0です



したがって
θ1=360t
θ2=30t
θ1-θ2=±90+360n

の3つの連立方程式を解けば、この問題は解けたも同然となります。

式3つに変数がθ1とθ2とt・・・とnの4つあるように思えますが
nは変数というよりもパラメータに近いものなので、式3つでこの連立方程式は解くことができます。


ではこの連立方程式を行列表現しておきましょう

[[1,0,-360],[0,1,-30],[1,-1,0]]t[θ1,θ2,t]=t[0,0,±90+360n] ④


3つの連立方程式が、1つの行列方程式に変わりました。

ここでいうt(左肩)はた縦と横を入れ替える転置行列の記号です。


この行列方程式は、2通りの方法で解くことができます。

式④の左端にある3行3列の正方行列の逆行列Aを両辺に左側からかける方法と
クラメルの公式を用いる方法の2つです(本質的には両者は同じものですけども)


クラメルは手計算に向いていますが、ここではパソコンで簡単にできる「逆行列を使った方法」をとることにします。


Aの逆行列は、エクセルを使うと簡単に計算できます。

3行3列の行列であれば、シート内の適当な場所に同じサイズ、つまり3行3列のセルを確保します。

その3行3列をセル選択した状態で、数式ボックスに
「=minverse(」と入力し、逆行列を求めたい行列のセル9つを範囲選択した後、

Ctrl+shift+enter

を押します。そうすると、1つのセルだけではなく9つのセルすべてに計算結果が反映され、この3行3列のセルをAの逆行列A-1とみなして計算してくれます。


そうしたら、A-1を式④の右端にある列ベクトルBに「左から」かければいいのですが

行列の掛け算は「mmult関数」を用います。
ちなみに、mは「matrix(行列)」の意味で、inverseは「逆」、multは「掛け算」を意味します。

3行3列の正方行列に1列3行の列ベクトルをかけた結果は1列3行の列ベクトルになるので、回答範囲も1列3行のセルを選択しておきます

そこでまた、数式ボックスに数式「=mmult(」を入力し、
行列A-1を範囲選択したら、Ctrl+shift+enterを押して解が得られます。
上から順に、θ1、θ2、tの値が出ます。


列ベクトルBの3番目はnに依存する数なので
nをどこかのセルに設定して、そこを参照するとよいでしょう



なんだか割り切れない少数になって気持ちの悪い方は
行列Aの行列式det(A)を計算しておくとよいでしょう
detはデターミナントの略です。

この演算結果はスカラー量となるので、Ctrl+shift+enterは必要ありません

=mdeterm()を入力すると、330と出ることがわかると思いますので
整数/整数の分数表現をしたい人にはぴったりだと思います。



結局、0時から12時までの間に時針と分針が直角になる時刻はnと±の組み合わせから

0:16:22
0:49:05
1:21:49
1:54:33
2:27:16
3:00:00
3:32:44
4:05:27
4:38:11
5:10:55
5:43:38
6:16:22
6:49:05
7:21:49
7:54:33
8:27:16
9:00:00
9:32:44
10:05:27
10:38:11
11:10:55
11:43:38

の22個あることがわかるでしょう。
奇数番目は分針が時針の時計回り方向にある時刻
偶数番目は分針が時針の反時計回り方向にある時刻です。

実を言うと、連立方程式の4番目の式は存在していて

0≦t≦12

だったんですけどね、不等式だったので行列に組み込むことができず、あとで紹介することにしました


それにしても、行列という概念は本当に不思議なもので
というか厳密には「行列の掛け算」という概念が不思議なんですが
掛け算の順番の違いだけで、式の中身はおろか、行列だったものがベクトルになったりスカラーになったり、演算そのものが可能から不可能に変わったり・・・「連立方程式を解くための道具を作った」にしても、変な概念を考え付いたものです。


[[1,2,3],[5,4,6]]t[7,9,8]は演算可能なのに、その逆なんて定義すらできないですからね


t[1,2,3][4,6,5]は3行3列に膨張するのにその逆はスカラーですし。(いわゆる内積(=スカラー積)というものです)


行列を単体で習った人のうち一部の人が、習った直後から「行列反対」の暴動を起こしそうで怖いです><
 



行列は行または列を言うものであって行および列を言うものではないなんてデモ行進を行ったりしたら数学者から「行または列には行および列も含まれるんじゃないのか!」とツッコミを入れられてしまい論争の論点がズレてしまうと思うのです><「一般人のいう論理和は排他的論理和だったんだよ!」ってツッコミを誰か早く入れてやってくだしあ

数学者「な、なんだってー!?」
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