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20080511~ 13と7と11の倍数の論理積は13と7と11の積の倍数である。 和ァ・・・
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2次元における丸いものは円である。
3次元における丸いものは球である。

円には円周と面積があり、球には体積と表面積がある。

半径をr、円周率をπとすると

円の面積はπr2、円周は2πr
球の体積は4πr3/3、表面積は4πr2
である。
この関係はちょうど、
πr2をrで微分したものが2πr
4πr3/3をrで微分したものが4πr2
になっているが、そのようにして求めたものではない。

しかしこの関係から、4次元以上の高次元空間における球のような形の状態を類推することが可能に思える。

我々が認識する空間が3次元しかなく、それ以下の次元で形を作るのが2次元しかないのでデータが乏しく残念なのだが、4次元の球のような形には4次元上の体積と4次元上の表面積と、それより1次下の何かが存在するのだろうか。

しかし、3次元においても表面積4πr2をrで1階微分した8πrが何を意味するかはっきりしないので4次元以上の高次元でも2つしかセットではないのかもしれない。
球における3軸の円周の合計は6πrであって8πrではないはずだ。あまり意味のある量に思えない。


もし2つしかないのであれば
4次元以上のn次元の丸い何かには
体積に相当するn積と表面積に相当するn-1積があるだろう。

そしてその関係は、aを何らかの整数として
n積:aπrn/n
n-1積:aπrn-1
となるべきではないかと推測した。

しかし、このaをまともに算出するにはn重積分をしなければならず、イメージすら難しいn重積分をどうやって行えばいいのだという面倒さが付きまとうと思い、計算を断念してきた。

しかしある日、いい案を思いついた。
数学者なら「萌えない」と笑いながら怒り狂い机をひっくり返すような方法なのだが
僕は数学者的なこだわりを持っていないので平気でこの方法を行った。
モンテカルロ法を応用するのである。


結論から言おう。
n次元空間の丸いもののn積とn-1積は

n積:2(n-1)πrn/n
n-1積:2(n-1)πrn-1

になる。




円周率を確率から求める方法に「モンテカルロ法」というのがある。
四角い的にデタラメにダーツをたっくさん打っていって、四角に接する円の中に入ったダーツと打ったすべてのダーツの数との比をとるのである。
これは、多く打てば打つほど、四角と円の面積の比に近づいていくので、ここから円周率が求められる。
ただしほかの方法に比べ、円周率に収束する速度が格段に遅いため、円周率を求める方法としては時代遅れの演習問題程度になってしまった。(駄洒落を言っているのかもしれない)


しかし、おそらくこの方法にはほかの有用な用途があるのだと思う。
僕が使う方法もそのうちの1つになるのかもしれない。

僕は数値計算をする際、なるべくプログラミングもマクロも使わず、エクセルだけでやってしまいたいという性格を持っている。
長年使ってきたエクセルのほうがトラブったときの可視化が容易だからだ。

しかし、たいていのエクセルの計算は2次元、あるいはよくて3次元的な計算までしか行えない。
縦と横で2次元、シートを含めても3次元の配列にしかならないからだ。
(もちろんマクロは除く)

ところがモンテカルロ法の場合はたった1つのシートで最大250次元ほどの計算ができてしまう。
円の場合はランダム関数を2列用意して、x2+y2が1より小さいものに1、1より大きいものに0をつける
半径rの円の方程式がx2+y2=r2だから、r=1とすると1以下であれば円の内側ということになる。

これが球だと「x2+y2+z2が1より小さい」と条件を変更すればそれだけでいい。
n次元の場合はk次元目の軸をxkとし、∑xk2(1≦k≦n)と1を比較する。
この場合、ただ隣の列にランダム関数であるxkを並べるだけでいいのである。
だから2次元配列で十分なのだ。

普通のモンテカルロ法では第一象限だけ扱う。
第二~第四象限までやっても意味がないからだ。
なので、x、yのランダム関数は0~1の一様乱数を用いる。

しかし、今回は無難に計算を行いたいため、全軸のマイナス値も含む仕様にした。
そのため、ランダム関数は-1~+1までの一様乱数にしなければならず
エクセルではrand()が元々0~1の一様乱数なので
2*rand()-1をセルに入れることにした。

これらの2乗和が1未満であれば0、1以上であれば1を入れるためにif関数を使用し、
それらの集計には1の合計をデータの個数で割ればいいのでaverage関数を用いた。
サンプル数はだいたい2000個(2000行)以上がよいだろう。
次元を増やすごとにサンプル数を増やさなければならない傾向がある。

ただしこれらは円の場合、4象限の面積の合計であるので
円としてはπに相当するが、四角の面積としては-1~+1の区間2が2次元で2*2の4に相当するので、先の平均値はπ/4が出ているはずである。
なので、n次元空間に拡張するときには2^nを先の平均値にかけなければならない。

さらに、これをπで割る。
そうすると、aに相当する近似値が誤差含みで出てくるはずなので、この値のn次元における傾向を探っていく
と、こういう流れになる。


ここで、ひとつの当たりをつけてみた。
円の円周2πrと、球の表面積4πr2の間には2と4の係数の違いがある。
2と4の関係で簡単なものは3つある。
2+2=4
2*2=4
22=4
である。

つまり、次元があがるごとに
2足すか
2かけるか
2乗ずつしていくか

の3通りである。

しかし、22は2乗が肩に乗っているのを見て想像がつくように、交換法則が利かない。
漸化式で累乗とはいかほどというものだ。
だからこれは却下してみた。

次に、2を次々かけていくのも数が大きくなりすぎるので後回しにした。
漸化式で2倍なのだから一般式にすると指数的になる。

そうすると、2ずつ足していく演算だけが残る。

一般式で表すとa=2(n-1)である。つまりaは2以上の偶数。
ドンピシャだった。誤差の範囲で。

n次元空間の丸いもののn積とn-1積は

n積:2(n-1)πrn/n
n-1積:2(n-1)πrn-1

である。



例をあげると以下のようになる

6次元丸いもの
n積:2(6-1)πr6/6=5πr6/3
n-1積:2(6-1)πr6-1=10πr5

5次元丸いもの
n積:2(5-1)πr5/5=8πr5/3
n-1積:2(5-1)πr6-1=8πr4

4次元丸いもの
n積:2(4-1)πr4/4=3πr4/2
n-1積:2(4-1)πr4-1=6πr3

3次元丸いもの
n積:2(3-1)πr3/3=4πr3/3
n-1積:2(3-1)πr3-1=4πr2

2次元丸いもの
n積:2(2-1)πr2/2=πr2
n-1積:2(2-1)πr2-1=2πr

1次元丸いもの
n積:2(1-1)πr1/1=0
n-1積:2(1-1)πr1-1=0
つまり定義できるが大きさがない。→形がない。

0次元丸いもの
× n積:2(0-1)πr0/0 0で除算なので定義できない
n-1積:2(0-1)πr0-1=-2π/r マイナスかつrでの除算になるがなぜか定義できてしまう

訂正
n積をn-1積の0~rまでのrによる定積分とすると

n積:ln(0/r) →-∞ 発散するのでやはり意味がない。
(lnは自然対数:e≒2.718を底とした対数)
元々0次元は大きさを持たない空間なので長さrというものが意味を成さないのだろう。
(自然対数の中にπが入るのは少し興味深い・・・0以下の次元は複素数的にでもなるのだろうか?)
(そういえば2次元を面、1次元を線とすると0次元は点、じゃあ点すら存在しないのは何次元になるんだ?
と考えたことがあった。点すら入れられない空間なのだから、存在し得ないのかもしれない)

マイナス1次元丸いもの
n積:2(-1-1)πr-1/(-1)=4π/r
n-1積:2(-1-1)πr-1-1=-4π/r2
なぜか定義はできるらしい。その上n積はプラスになる。
eとπが絡むのは0次元のときだけだったようだ。
考える意味があるのかないのか判断がつかない。
次元を0を含む正の数とする必要があるのかどうか・・・。



これを思いついたのが表面積と円周だっただけに
3次元、2次元のそれぞれ1次下げたものが参考になっている。
また、n積はnで割っているため、nで割っていないn-1積のほうが自然に見えなくもない。
そこで、m=n-1とおくと

n積:2mπrm+1/(m+1)
n-1積:2mπrm

となり、n積はややこしく見える代わりにn-1積がやけにすっきりする。
これは、n次元空間の本質がn-1次元にあることを暗に示すものではなかろうか?

昔読んだ日経サイエンスの「ホログラフィック宇宙」を思い出した。
ここ

ここ

ブラックホールの本質が体積ではなく表面積であるあたりから始まるこの理論、超ひも理論など高次元宇宙論が勢いづいたころに、あえて1次元下げてみる発想は見入りながらも読みながら戸惑いを感じた。
と同時に、アカシックレコードにつながりかねないのでオカルトっぽく見られがちでもあるらしい。
アカシックレコード大歓迎の僕としては一向に構わないが(笑



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