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20080511~ 13と7と11の倍数の論理積は13と7と11の積の倍数である。 和ァ・・・
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昨晩、父が「劣化ウラン」って何?って聞いてきたので夜な夜なwikipediaで調べてました。
というのも、ビルゲイツ氏と東芝が、劣化ウランを燃料にしたこうそくじょ・・・高速増殖炉を作ろうとしているらしく、気になったようです。

僕も、劣化ウランという言葉は前々から聴いていたし、化学反応だけでなく核反応のことも知っておきたいと思ったので、少し興味がわきました。

この際、じょうそくろのシステムがwindowsとかそんな話はどーでもいいです。
原子核反応ってなんか純粋に萌えるじゃないですか。

ウランには主に、235っていうのと238っていうのがあるそうで
これは原子核に含まれる陽子と中性子の合計の数のことを言っています。

ウラン235は核燃料に使用できるのに対し、ウラン238は核燃料に不向きなんだそうで
現在主流の原子力発電所で使うウランは、天然のウランに含まれるウラン235を濃縮させてできたものを用いるんだそうです。

それで、ウラン238の多い残りカスを「劣化ウラン」と呼んでいるんだそうです。

でも、このウラン238の原子核は高速の中性子を吸収することによりゆくゆくはプルトニウム239に変貌し、そのプルトニウム239が核燃料として使用できるというわけです。




======
予備知識

さて、ウランは何番目でしたっけ?

HHe 2
LiBeBCNOFNe 10
NaMgSiPSClAr 18
KCaScTiVCrMnFeCoNiCuZnGaGeAsSeBrKr 36
RbSrYZrNbMoTcRuRhPdAgCdInSnSbTeIXe 54
CsBa 56
LaCePrNdPmSmEuGdフーンフーンフーンフーンTmYbLu 71
HfTaWReOsIrPtAuHgTlPbBiPoAtRn 86
FrRa 88
AcThPaU 92 NpPuAmCmBkCfEsFmMdNoLr 103
RfDbSgBhHsMtDsRgCn 112

で92番目ですね。ってことは、原子核に陽子が92個あるわけで、残りが中性子ということになりますね

238-92=146
235-92=143
で、ウラン238には146個、ウラン235には143個の中性子があることになりますね。

やはり、陽子の数が多い原子核ほど、その電荷による反発力を打ち消すための引力を作り出す中性子が多く必要なんですね。
陽子90個程度に対して中性子140個程度ですからね。


(原子核の中の陽子同士の反発を抑えるのが、核力と呼ばれる力です。陽子と中性子が中間子という素粒子を交換することによって引力を発生させています。陽子や中性子の仲間をバリオンと呼び、中間子の仲間をメソンと呼んでいて、総称してハドロンと呼ばれます。この仲間は100種類以上あります。しかし、これらはたった6種類のクォーク(3種類の色、粒子と反粒子)からできていることがわかり、メソンはクォーク2つ、バリオンは3つの組み合わせでできています。そして、クォークを結びつけてメソンやバリオンを形成させている力を強い相互作用と呼び、これが核力の源になる力となっています。強い相互作用を生み出す素粒子のことをグルーオンと呼びます)







======
核分裂反応

それではウラン235に中性子を当ててみましょう。
ウラン235に中性子を1個足した状態は不安定であるらしく
ヨウ素とイットリウムに分裂したり
クリプトンとバリウムに分裂したりするそうです。

この際のヨウ素は陽子と中性子の合計が95
イットリウムは139です。
ヨウ素の陽子は53個、イットリウムは39なので、合計するとウランの92に一致しますね。
ところが、95と139と中性子1個を足しても235には2個足りませんよね。
つまり中性子が2個どっかに飛んで行ってるんです。

これが連鎖反応の基本的な原理で、1個中性子を当てるだけで勝手にどんどん中性子が飛び出してくれるので、反応が続くというわけなんですね。

クリプトンとバリウムの場合も見てみましょうか

クリプトン92の陽子は36個、バリウム141の陽子は56個なので
56+36=92で陽子の数は合ってます。
ところが、92+141=233で、235+1とは中性子の数が3つ違います。
したがって、この核分裂反応で飛び出した中性子の数は3つということになります。




次に、核燃料にならないウラン238が核燃料になるプルトニウム239になる様子を説明しましょう。

ウラン238が中性子を吸収するとウラン239になりますが、これは不安定なので、ベータ崩壊をします。

ベータ崩壊っていうのは、中性子が陽子と電子に崩壊する過程を言います。

(より細かく見ると、中性子の中のダウンクォークが弱い相互作用によってまずマイナスの電荷を持ったウィークボソンとアップクォークに崩壊することを言います。
中性子はアップクォーク1つとダウンクォーク2つで構成されており、一方陽子はアップクォーク2つとダウンクォーク1つで構成されているので、ダウンクォーク1つ分がアップクォークに変わると中性子は陽子に変わります。
また、マイナスの電荷を持ったウィークボソンは電子と電子ニュートリノの反粒子に崩壊します。)

中性子が陽子に代わり、陽子の数が変わってしまったので、これはもうウランではなく、原子番号の1つ大きいネプツニウムです。ただし、陽子と中性子の合計は変わらないので、相変わらず239です。
ベータ崩壊の際にはこの239とかいう数「質量数」が変わらないということを覚えておくと便利です。

このネプツニウムもあまり安定な原子核とはいえません。
さらにベータ崩壊し、プルトニウム239になります。


これで、核燃料プルトニウム239のできあがりです。
燃料でないものから燃料ができました。



=====
金属ナトリウム

こうしょくじょうそくろ「もんじゅ」で、ナトリウム漏れの事故がありましたね。
このナトリウムは塩化ナトリウム、つまり食塩のナトリウムです。
周期表で見ると左端(さたん)にありますね。
ということは自然界にナトリウム単体で存在することは稀で、すぐにほかの物質と爆発的に化合してしまう危険な物質であるといえます。

そんなナトリウムをどうして使うのか、説明します。

従来の原子炉ではこのナトリウムの代わりに水を使っています。
何のためのものかというと冷却材です。
また、この水は中性子を減速させるためにも用いているのですが
高速増殖炉の場合、名前のとおり中性子を高速に保たなければならないため、減速材を使えません。
中性子の減速効果は、原子核を覆う電子がなるべく少ないほうがいいため、水素が効果的であるようです。
それに対し、減速させないためには周りに多く電子をまとっていなければなず、また、高速増殖炉の場合この冷却材には熱伝導率の高いものを使わなければならないため、金属ナトリウムや鉛・ビスマス、ヘリウムなどに限られてくるわけです。




とりあえず、この説明をする前に周期表を112個中108個覚えておいてよかった。^^
エレメントハンターのエンディングありがとう
しかしランタノイド後半の4つは覚えられる気があまりしない><


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