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20080511~ 13と7と11の倍数の論理積は13と7と11の積の倍数である。 和ァ・・・
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前回までのあらすじ

例題1~3の行列のランクを求めよとかなんとか

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6月30日の続きです。


今日は、どうやってジョルダン標準形を無理やり導いたのかについて書きます。

正直、正攻法のジョルダン標準形の導き方は、まだ習得できていません。

ただ、要素数の少ない行列では、こういう方法で導出も可能、
ということを利用して、理解を深め始めてみたい、というのが狙いです。


2次元空間における平行移動は、ダミー次元を3次元目に付け加えることで、以下のように実装可能です。



x0とy0がほぼほぼ任意でも、気兼ねなく固有値がカブってくれるので、ジョルダン標準形の例題としては都合がいいでしょう。

さて、さっそく固有ベクトルを求めたいと思いますが、

ジョルダン細胞は次のうちどのようにすればいいでしょうか



細胞の大きさが全部1次なやつで考えてみましょう。

平行移動のアフィン変換行列をAとおき、対角化のための行列をPとおきます。

そのPの中身を


と仮定して、AP=PJが成り立つ条件を考えるのです。

細胞の大きさが全部1次のJでは、Pは このようになることが予想されます。

これではPの逆行列が定義できないので、このジョルダン標準形は候補ではないことがわかりました。


次に、細胞が3次のジョルダン標準形をAP=PJに当てはめてみましょう。
こちらの場合は、Pの逆行列は発散せずに定義できますが

対角化したのちのAのn乗がおかしなことになってしまいます。



では、残った真ん中の候補、「2次:1次のジョルダン細胞」を使ってみることにしましょう。


これが恒等式としてなりたつ条件を探すわけです。

すると、以下のようなPが導出されるはずです。


ぶっちゃけ、b=c=e=f=h=1で構いません。たぶん。(この辺は「より一般的な解を探す」という意味で微分方程式に通じるものがありますね)

なので、

となって、

平行移動をn回行った変換としてのAのn乗が



ちゃんとこのように導出できるはずです。


このように、行列に物理的?な意味を与えて、自分で検算できるようにしてから
自作の問題を自演して解く、というのも導入としてはアリかな、というニュアンスです。


ただ、ここで気になるのは、Pの逆行列が、x0=y0で発散してしまう点です。
解析計算では結果オーライでも、数値計算でこうなってしまうと例外処理が面倒ですよね。
正攻法でやったら、この辺ももう少しすっきりするのかもしれません。


今回は、図らずもランク落ちも想定した問題になってしまったのでラッキーでした。



Aの逆行列(逆変換)をいろんなアプローチで計算して、理に適っていることを確かめてみてください。

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モデルを具体的にすることで、抽象的な概念への理解につながることも決して悪いことではない

この場合、x方向に1、y方向に2移動させる平面の平行移動変換Aについて
固有値がカブることによりジョルダン標準形を使わざるを得なかった。
また、ランク落ちが生じ、ジョルダン細胞は1つではなく2つになったことがわかる。


変換Aの3乗はもちろん、x,y移動を3回行うことだから、検算が可能。

今はまだ、ジョルダン標準形への運び方のアルゴリズムを理解しきれていないので
割りと無理やり試行錯誤しながら計算した。
x=yで、計算の途中で発散が生じてしまうので、なんとか数値計算で発散が生じない方法がほしいところ。正攻法だと途中で発散しないんだろうか。



ジョルダン標準形がこうだとうまくいかないことがわかる

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対角化行列が「特殊」ユニタリになるエルミートの条件

パウリ行列で構成された、以下のようなクォータニオンぽい系Qがあるとする。


このQの行列指数関数Uは、対角化行列を、規格化されたPとP†とすると


以下のようなオイラーの公式のクォータニオンバージョンになって、このUは「特殊」ユニタリとなり、行列式が、絶対値を取らなくてもそのまま|U|=1となる。
×abs(det(U))=||U||=1こうする必要がなく
○det(U)=|U|=1こうなるのが「特殊」ユニタリ 。

単位行列とsinc関数と歪エルミート行列が合わさって特殊ユニタリになる。
(うっとり)うっとり
何気にsinc関数が紛れ込んでいる


ところで
特殊ユニタリには生成子があるが
ただのユニタリには特に生成子がありません。そうでしょう?
この中に、複素共役、転置行列、随伴行列がいたら、私のところまで来なさい。以上。


じゃあ逆に、
エルミート行列を対角化する際に生じる固有ベクトルを並べたP(規格化済み)とかいうアレ
あれが特殊ユニタリになってるようなエルミートAはなんなん?

こんなやつかな?

いやー全部自明だったね!すまんすまん!HAHAHA!

Excelファイル
でも自明なこととかには数値計算は強いよ
予言性は期待されてないからね!
数式が複雑ならなおさらね。
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対角化のための行列が「特殊」ユニタリ行列になるようなエルミート行列を探す旅、
二行二列でも相当めんどくさい


生成子を指数関数に入れて一般的な特殊ユニタリを作っておいてからの、
対角化済みの行列をエルミート共約とで挟んで、
出来上がった行列の行列式がゼロになる方程式を作り、
その方程式を解いた固有値が、
仮定した固有値と一致する縛りを与える。
めんどくさ。
今日祝日だしもう寝る

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空き時間にエルミート行列の対角化をしてて気づいたんですが

対角化する際に規格化してユニタリにしたやつって
特殊が付かないユニタリ行列だったんですね。

以前、特殊ユニタリ群のことを書いたブログで
特殊ユニタリ群には生成子があるけど、特殊じゃないやつには特にこれといってないよね?
って言ったのは間違いでした。

こんなに身近に潜んでいたとは。

でもそれじゃあ、生成子で作れる特殊ユニタリ行列は、
どんなエルミート行列を対角化する際に現れるものなのか、気になるじゃないですか


おそらく対角化する際の行列に紛れ込んでると思うんですよ


ああそういえばですね
固有ベクトルを規格化する際、
固有ベクトルの各要素が実数の場合は、単純に二乗和平方根を取ればいいですが
複素数の場合って、ノルムを取らなきゃいけないんで
各要素の「絶対値の」二乗を取って足して平方根を取らなきゃいかんのですよね。
すっかり騙されて、「何度やってもうまくいかん」ってやってました



この一連の流れ、もしかしたら部分的にではなく全部
ちょっと前にやったかもしれません
最近やったことほど忘れます。リボってるね、リボるGだね。
旧式ノGGIトイウホカニハ特ニ
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A=
なっつん「次のエルミート行列を対角化しなさい」

れんちょん「まかせるのーん!
を満たすaとbとλがあればいいのん!

まずは永年方程式にするから、

これのデターミナント イコール ゼロが必要条件で

おおー!固有値が整数とな!なっつん!この問題誰が考えたのん!?」


なっつん「カズ姉だよ。答え合わせがめんどくさいから整数になるように調整したんだってさ。」


一穂「ピタゴラス数知っててよかった~」

れんちょん「おほー!」

こまちゃん「カズ姉が知ってたのは2セットまでだけどね~」


一穂「ほかのだって出せるよ~?3,4,5と5,12,13から、13,・・・と、この場合は奇数、偶数、奇数のはずだから、14から偶数をたどって・・・」

ほたるん「13,84,85のワンセットです!」

一穂「えっ!?いきなりそんな細長三角形になっちゃうの!?」



れんちょん「そんなことより問題の続きやるん
λ=15だったら

の上半分だけ解けばいいのんなー
b/a=16/(4+i12)=4/(1+i3)だから、 を規格化して、規格化定数は√26分の1なん!
 


λ=-11だったら~ の連立方程式の上半分~

b/a=-5/(2+i6)だから、規格化前だとこうなのーん!
規格化定数は√65分の1だから、 こうなるんな!

横に並べて合体!ゆにけっつさん

ゆにぶらさんはゆにけっつさんのエルミート共役だからこうなのん!


こまちゃん「じゃあブラ・ケットで単位行列になるかどうかチェックしてね~」


ほたるん「れんちゃん、ポケットミクセル使う?」


れんちょん「おお!これは古代のオーパーツ!関数電卓!さすが古代の女は違うなんなー

エンジニアリング関数で複素行列をボトムアップして~願いましてーは

ゆにけっつさん11=complex(1/sqrt(26),3/sqrt(26))
ゆにけっつさん12=complex(2/sqrt(65),6/sqrt(65))
ゆにけっつさん21=complex(4/sqrt(26),0)
ゆにけっつさん22=complex(-5/sqrt(65),0)


ゆにぶらさん11=imconjugate(ゆにけっつさん11)
ゆにぶらさん12=imconjugate(ゆにけっつさん21)
ゆにぶらさん21=imconjugate(ゆにけっつさん12)
ゆにぶらさん22=imconjugate(ゆにけっつさん22)

そして合体!

合体11=imsum(
improduct(ゆにぶら$11,ゆにけっつ1$1),improduct(ゆにぶら$12,ゆにけっつ2$1))
合体12、合体21、合体22にコピペー!

単位行列になったのん!<|>=I((1,0),(0,1))なのん!」



こまちゃん「複合参照だねぇ。いちおう、ユニタリ確認もしといて~」


れんちょん「願いまして~は
imabs(imsub(improduct(ゆに11,ゆに22),improduct(ゆに21,ゆに12)))
ぶらさんもけっつさんもデターミナントが1になったん!」


なっつん「もしうまくいかなかったら、規格化前のブラケットで逆行列の計算をしてみて、バグがどこにあるか目星をつけよう。」


ほたるん「規格化定数があってるかどうか確かめるために

けっつ11^2+imabs(けっつ21)^2

とかを計算してもいいよね!」


一穂「さあて、最後はお待ちかねの、対角化検算タイムはーじまーるよー!
元の行列Aにブラとケットをサンドイッチして、<|A|>が対角成分のみになって、その対角成分が固有値になってるのを確かめよう!」


れんちょん「まったく、笑わせてくれる・・・」


一穂「れんちょんは答えが導出できることがわかれば満足しちゃうタイプなのかな~?」


れんちょん「何言ってるん?そんなん当たり前なん。グッズは買うまでがお楽しみであって、買った後はどうでもいいに決まってるん。だから何度も同じものを買うん。過程よりも結果を重んじる人間がどこにいるというのですか。我々2次元の人間ではなく、3次元のクリーチャーさんたちならともかく」








大塚れんげ様だったな!フゥーハハハ!
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れんちょん「ほたるんはなんですぐに死んでしまうん?」

ほたるん「ホタルからすぐにケイになるからだよー」

れんちょん「それでもなおこまちゃんを愛で続けるということはハイブリッドバイなのん!?クレイジーサイコlGBTなのん!?

lGBTのバイブリッドパラメーター・・・なんか強そうなんなー・・・!!!」

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ブラベクトルとケットベクトルの規格化は手計算では正直めんどい。

未規格化のブラベクトル<E|と、その逆行列であるケットベクトル|E>で
ハミルトニアンHをサンドイッチする際に

<E|H|E>/|E|(行列式)=Eみたいなことでごまかしてみたい。
もっとも、その際にはブラベクトルはケットベクトルの逆行列であって、あくまでエルミート共役ではないが。


状態が3つ以上になると、規格化の有り難みが増すかもしれない。
ケットをブラにする際にわざわざ逆行列を求めなくても、転置して複素共役を取るだけで済むのはかなりありがたいことだと思う。(手計算並感)



ところで先日、具体的なハミルトニアン(2状態系)を初めて見た気がする。
この具体性がほしかった。
当たり前っちゃあたりまえだが、単位行列を含んだ4つのパウリ行列に分解することが出来る。
なににどう役立つのか、いまいちわかってないが、

なにやら、クォータニオンの亜種のように扱うことで
固有ベクトルを算出しやすくしているような気がする。
クォータニオンもまた、回転させる際に、半分の回転角を担わせたケットとその複素共役めいたブラでサンドイッチして回転させる。
その上、クォータニオンには結構自由度がありそうだ。
σ0-i(σ1+σ2+σ3)の体系以外にも
σ0+σ1+σ2+σ3という体系を作っても構わないらしい。

あくまで主体はσ1~3の3次元(3つの虚数)であって実数ではない。
3次元内でつじつまがあっていれば構わない。
3つのパウリ行列同士は、σ0を仲間はずれにすると、-iを掛け算しなくとも、自分たちだけで3つの虚数としてきちんと機能する。
ただ、3つの虚数の2乗が-1になる保証がなくなるだけのようだ。


また、回転軸を任意の唯一にしなくても構わないらしい。
あくまで2種類の回転角を用いて、従来の(ジンバルロックする)極座標のように使うことも可能なようだ。
元々3次元の極座標の3つの基底「動径・緯度・経度」には対等性がないのだけども
今回扱った「クォータニオンのようなもの」にはもう少し高レベルの非対等性があるように思える。
複素数を使ってしまったさあどうしよう、自由度が足りない。回転行列も使うか、的な。


3状態系以上ではどうなるんだろうなぁ
3状態系ではゲルマン行列のように8種類のゲルマン行列を必要とするのだろうか
8種類のゲルマン行列と3×3の単位行列合わせて9つセットかもしれない

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以前紹介した「(五目)ゲルマン行列(ユニタリ群)可視化の日記」の、元データがこちらです。
詳しくは「対角化シリーズ」のカテゴリなども参照ください

末っ子以外 末っ子 
こいつらを表示するためのファイルが1つ目

可視化機2 
まとめて表示するファイルが2つ目ってなってます。

ゲルマン行列なので生成子の行列が8つあり、exp(i・生成子・角度)の形で生成したユニタリ行列を8つ全部かけたものが、図の太線になっています。

可視化機1ではそれぞれのユニタリ行列ごとの固有値方程式、いわゆる

Un-λE
(U:ユニタリ、E:単位行列、λ:固有値、nは1~8)

の行列式の絶対値を表示しつつ、
8つ全部かけたU=Π(Un)の固有値方程式
||U-λE||も表示しています。

可視化機2では8つそれぞれの固有値方程式Un-λEの行列式の絶対値の表示はせずに、固有値だけ表示して
あとは8つ全部掛け算したUの固有値方程式U-λEの行列式の絶対値だけを太いひも状で表示してます。



まずは1つ目の可視化機の説明をしましょう。
可視化機1の1
見たいユニタリを選ぶと、赤枠で囲った部分が対応したユニタリを計算します。

拾ってきた行列アドインを使って
re(実部)とim(虚部)の部分で
MDetC(MCharC(複素行列,複素固有値))
といった風に計算しています。
MCharCは複素(C)行列(M)の固有値方程式(Char) U-λEを意味し
MDetCは複素(C)行列(M)の行列式(Det)を意味しています。ルー語

配列計算なので、いちいち行列の中身を全部表示させなくてもちゃんと計算されていることがわかると思います。

いっそのこと絶対値まで一気にやっときたかったんですがなぜか見当たりませんでした。
MAbsC関数を用いていますが、C複素M行列(というかベクトル?)のAbs絶対値って意味です。


グラフは、それらをx,y,z座標に対応させて、ゼロ点を探している状況です。
行列式のゼロ点が固有値です。ちゃんと単位円周上にきています。


x,y,z座標を3Dっぽく見せるために(実数の)回転行列を使っています。ちょっとややこしいですね。
ちなみにこういう描き方を「ワイヤーフレーム」と呼ぶそうですね。
オートシェイプで時々見かけていましたが、同じ名前だとは思いませんでした。
どおりでこれで描く際に影や質感の概念を意識しなくて済むはずです。


黄色で塗りつぶしたセルをいじるとそれなりに壊さずに遊べると思います。
8つの固有値の移動速度なんかをいじってみてやってください。
スペックによってはdelボタンの長押しで動かない場合もあるかと思いますが
そういうときは黄色で塗りつぶしたセルのうち「全体の速さ」をテキトーに変更してみてください。
del長押しでは結局動いて見えないかもしれませんが、del連打ではなんとか動いて見えるポイントがあるかと思います。



可視化機2もやってることはほとんど同じです。



セルやシートが入り組んでいるので、循環参照はせずにミリ秒取得方式を用いました。



ちなみにMSubは行列Mの引き算Sub、MAddは足し算、MInvは逆(Inverse)行列、MMultは行列の掛け算(Multi)、MTHはエルミート共役(Hermitian、transposedは転置、複素共役はcomplex conjugation)です。ルー語




作ってる最中は頭のなかであまり具体化が進んでおらず
行列式の絶対値を取って、さらに対数を取ったら計算尺的な感じが出せるんじゃないかと思ったりしていました。
しかしダメですね、対数で掛け算が足し算になっても、その中身が本来負数になったりそれどころか複素になるんですから計算尺みたいな効果は期待できませんね。

そりゃそっすよ、3×3ユニタリ同士かけても3×3ユニタリになるんだからゼロ点は単位円周上に3つ以内しかないじゃないですか。掛け算するごとに増えるなんて、んなこたぁない。

n行n列に拡張
まあ、よかったらテキトーにn×nのユニタリ行列に拡張してみてやってくれると嬉しいあるね


カテゴリ分けがなんかカオスになってて申し訳ない

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Let's gyo Gel=Man.
可視化はきれいさっぱり諦めたと言いましたよね?あれは嘘です。
未練タラタラでした。


複素数ではあるものの、高々3×3の回転行列もどきの可視化になぜ苦労せにゃならん
って思いはあったんです。


でもやっぱり大したアイデア出ませんでした><


3行3列のユニタリ行列の固有値なんて、複素平面上の単位円周上に3つ以内しかないのなんてわかりきってることじゃないですか。
たとえユニタリ行列をいくらかけてもユニタリ行列なんだから、n行n列だったらn個以下しかないのもあたりまえじゃないですか。

そんなわけで、xy平面に複素数の実部と虚部を、固有多項式の絶対値をz軸に見立てて、固有多項式(いわゆるA-λI、固有値方程式を移行して=0を取っ払ったやつとも同じ)のゼロ点を表示させたのが図なわけです。


ゲルマン行列はSU(3):3行3列・複素数の特殊ユニタリ群の生成子なのでグルーオン同様8種類あるわけですが、このゲルマン行列っていわゆるn-1次元の単位ベクトルみたいなもんなんで、これを2×2のパウリ行列σ1~3に見立ててオイラーの公式のように行列指数関数にぶち込むと、exp(Σiσnθn)=Π(exp(iσnθn))というユニタリ行列になりますよね。

詳しくは「数学」・「物理」・「対角化シリーズ」のカテゴリも参照ください。

総乗Πの中身が8つともユニタリなので、Πの結果もユニタリなわけですが
なるべく抽象性を損なわず、なおかつ具体性も維持しようと思ったら、図のようになったというわけです。

θ1~θ8が、1~8倍の速さで単位円周上を回っています(8つ目はθ8を√3で割らなきゃいけないのでちょっと細工してます)。
ホントは8つの偏角θを互いに素にしたかったんですが、とても捌き切れなさそうなのでやめました。
(あとから考えると捌ききれたのかもしれませんが後述のように結果オーライです)


8つもあると図がグチャグチャになるので、総乗Πの行列式(の絶対値)だけ表示してます。
やっぱりゼロ点が3つ以内ですよね。

1つ1つの固有多項式の絶対値は
1つ目~7つ目までがだいたい一律でこんな感じ(点線の方です)
1+i0にとどまってるのが1つ、時計回りと反時計回りのやつが1ペアです。
末っ子以外 


8つ目だけが固有値の移動方法が違って、こんな感じになってます。常に全部動いてて、常に重解なわけです。時計回りが、反時計周り2重解の2倍の速さで回ってます。
末っ子 


4×4以上の行列になってくると、こんな奇妙なのも少しずつ増えてきます。



1~8倍で動く固有値が、たった3箇所に分布するときに、総乗Πの固有値も同じあたりにいることがわかると思います。
2箇所、4箇所、6箇所に分布する際は総乗Πがあまり落ち着かない様子ですね。
もちろんただ1箇所にあつまるときには総乗の固有値3つとも重解になります。



Excelファイルはもうちょっと待っててください。まだ公開レベルまで整理できていません。



しかしなんですか、僕が指しているコレが、ユニタリ群なのか特殊ユニタリ群なのかよくわからなくなってきました。
この生成子でどんなユニタリ行列も作れるんじゃないのかなーって思ってたんですが、実際のところどうなんでしょうか。

wikiの、構造定数にはまったく触れてないし、僕自身理解してないんですよね。
もしかしてただのユニタリ群のことを言ってて、実際この生成子はユニタリ行列生成には汎用性がある(五目)という話なのでしょうか・・・わからんなあ

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「こうすると、楽しいぞ(元祖パズルゲー)」

\ぷよぷよ!/
行列のべき乗(右クリックで等身大) 

「こんなのが、楽しいの?」「楽しいのだ」



もう何ヶ月も前になるかと思いますが
行列A元の行列 のべき乗がどうして対角化してべき乗 になるのか解せなかったんですね。
挟まってるPはどうなんの?って思ってたんです。調べたら、なんだそんなことかってギミックだったんですよ。行列のべき乗自体もそうでしたね。わかってしまえば簡単な逆転の発想、的なかんじ。

でも「そんなこと」程度だったからこそ、パワポでアニメ化する練習としては格好の餌食だと思ったんです。


ただし、λ1~λnは、n×n行列Aの固有値で
PはAの固有ベクトル(縦ベクトル固有ベクトル )を横に並べた行列固有ベクトルを並べたアレ  
P-1はPの逆行列です。
パワポの元データ、ダウンロードはこちらです。色がなくてすんません
クソスペックPCでキャプチャーする用にカスタマイズしたので、速度はなんとかしてください

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指数関数に行列をぶち込む際に必要になってくる固有値・固有ベクトルや対角化の問題

ネットの海に転がってる、とあるExcelの行列アドインを追加すると、固有値・固有ベクトルを算出してくれる関数が得られるのですが、残念なことに実対称行列だけが対象なのです・・・掛け算は複素に対応してるのになぁ

非対称までとは言わずも、せめてエルミート行列に対応してほしかった~なんて欲を言っても仕方ありませんが

手計算で算出した固有値・固有ベクトルを与えることで
同じアドインで検算なら可能です。
(ソルバーがどうとかいう話もあるようですが僕はまだよくわかりません><)



パウリ行列
たとえばパウリ行列のy成分σy の固有値は±1で、
固有ベクトルは固有値+1ならy成分σyの固有ベクトルその1
固有値-1ならy成分σyの固有ベクトルその2なので
対角化のための行列Uはσy対角化のためのユニタリ行列 になります。


このUの逆行列をExcelで求めてみましょう。

オフィス付属の拡張アドインでも、逆行列を求める関数Minvがあると思いますが
今回は要素が複素数なので、行列アドインに入っているMinvC(エム陰部しぃ)を用います。
Mは行列、Cは複素数の頭文字、invは逆の頭3文字です。

引数が2つあります。2つ目の引数は、複素数をどう扱うのかを決めるオプションです。
複素行列タイプ1 
このような形であれば1を

複素行列タイプ2
このような形であれば2を

複素行列タイプ3
このような形であれば3を選んで末尾にシャープを押してください。


ただ、3の場合は文字列として扱われるのであまり便利とは言えません。
また、1は省略することが出来ます。
インプットもアウトプットも同じ形になります。


今回求めたいのはU=対角化行列の逆行列なので、
ユニタリU このように記述してMinvCを適当なセルに打ち込み、引数の2行4列を範囲選択し
代表を算出してから、
求めたい範囲である2行4列を範囲選択して、ctrl+shift+enterを押すと、行列全体に反映されます。
ユニタリUの逆行列 
結果はこうなりました。
U^-1=ユニタリUの逆行列 
つまりこういうことですね。


それではこのσyを対角化してみましょう。


行列の掛け算関数Mmult(えむマルチ)もオフィスにはついているのですが、これも複素数対応ではないので
アドインの関数MmultCを使って計算します。使い方は逆行列と同じですが、当然掛け算は2項演算なので、引数が1つ増えます。

U^-1×σy×Uと、3項演算(3重積?)なので、慣れてきたらMmultCのネスト(入れ子)にしてしまいましょう。
MmultC(U-1,MmultC(σy,U))
Excel関数で複素の対角化
パウリ行列がエルミートかつユニタリなので、しっかりと絶対値が1で実数の固有値が、+1から-1の順に算出されているのがわかると思います。



あとは先日の日記のとおりです。

第一段階として、パウリ行列σyを、そのままべき乗展開した級数近似を見てみましょう。
パウリ行列y成分のべき級数展開(そのまま)
0乗(単位行列)から10乗の項までの和を取っています。
4乗から8乗までは略してあります。
左のブロックではべき乗、真ん中のブロックではべき乗の結果を階乗で割り
右のブロックでは累積させています。
角度θ=180°で、しっかりと、マイナスの単位行列-Eになっていることがわかります。(オイラーの等式)
純虚数成分と非対角成分がほぼゼロに収束してることがわかるかと思います。




第二段階として、対角化してからの級数展開の様子を示します。
固有値が±1なので、それに虚数単位と角度iθをかけて計算しています。
左・中・右のブロックは先ほどと同様、べき乗を→階乗で割り→累積
最後に下の段で対角化のためのユニタリ行列で挟んで掛け算しています。
パウリ行列y成分のべき級数展開(対角化のち)
対角化して計算しても、結果は変わらないことがわかると思います。


対角化した際に便利な計算として、第三段階の級数展開を示します。
パウリ行列y成分のべき級数展開(おもっくそ解析的)
もはやスカラーです!
級数展開が解析的に計算できてしまいますので!結果が回転行列そのものであることがわかってしまうと思います!



そんじゃ任意の角度θで回してみましょうか。

第1段階 行列そのままべき乗
cosやsinが1を超えたら赤くマークしてます。
左が第1段階、右が第3段階でのグラフをモニタしてます。
どうも虚部がちょっと上方修正されて算出されてる感じでしょうか。
行列そのままべき級数展開で回転行列

第2段階 対角化しつつもべき乗は数値計算する
これも、cosやsinが1を超えたら赤マークしてます。
10乗の項までだともう少し収束が足りない感じでしょうか
対角化してからべき級数展開で回転行列

第3段階
綺麗に円を描いていると思います。
おもっくそ解析的にべき級数展開して回転行列

まあよかったらDLでもして遊んでやってください。
注意1:matrixアドインは各自で入れることになると思います
注意2:回転させるのに循環参照を使っているので、動かなかったら設定しといてください。
(第2、第1段階の角度θは第3段階を参照してます:同期)


回し方を100万くらい×(now-today)に変えたこっちも用意しておきます。
循環参照でつまずいたら使ってやってください。(ただしアドインはどうにもなりません)



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